「ハウスルール」とはゲストに守ってほしい家のルールのことです。万が一発生したら困ることを想定して、民泊施設をどのように使って欲しいか明確にします。

「ハウスマニュアル」は、部屋にあるTVやエアコンなど設備の使い方などをまとめたものです。どちらも訪日外国人向けに英語などで作成する必要があります。

「ハウスルール」と「ハウスマニュアル」は、民泊を始める前に準備しておくことで、未然にトラブルの発生を抑制することが可能です。

ハウスルールとハウスマニュアルの必要性

ゲスト(訪日外国人)とホスト(民泊提供者)が、お互いに快適に過ごすために、「ハウスルール」と「ハウスマニュアル」の作成はとても重要です。

民泊は個人でも運営できる宿泊サービスです。ゲスト(訪日外国人)ができるだけ困らないように「ハウスルール」と「ハウスマニュアル」を通じて情報を伝えることが大切です。

もし、「ハウスルール」と「ハウスマニュアル」が不十分であれば、ゲストから頻繁に問い合わせを受けることになります。

当然、民泊を提供する以上、きちんと対応しなければなりません。お互いの時間が拘束されるだけなく、ゲスト(旅行者)が日本旅行に対して満足度の低い印象を抱いてしまう危険性もあります。

ハウスマニュアルの項目

ハウスマニュアルを作成する際、説明が必要な主な項目を列挙しました。

  • 部屋の紹介(住所・アクセスと施設)
  • Wi-Fiの設定方法(ID/パスワード)
  • テレビの使い方
  • エアコンの使い方
  • コンロの使い方
  • 電子レンジの使い方
  • 給湯器の使い方
  • 換気扇の使い方
  • シャワーの使い方
  • トイレの使い方(トイレットペーパー等の保管場所)
  • 洗濯機の使い方
  • 洗濯物の干し方
  • 布団の敷き方
  • 消火器の使い方

上記の項目だけでも十分なのですが、設備の使用案内だけでは、「おもてなし」としてはやや不十分ですよね。そこで、ハウスルールの前半はウェルカムガイドとし、ゲストへウエルカムメッセージなどを記載することをお勧めします。

ウエルカムメッセージ

ウエルカムメッセージには、あなたの部屋(民泊施設)を選んでくれたことへの感謝の意や、簡単な自己紹介を述べ、ハウスマニュアルとハウスルールを守っていただくことで、快適な旅行が楽しめるという趣旨を記載するととても親切なメッセージになります。

例文を記載しました。参考までにご覧ください。

ようこそ、東京へ。

私のアパートを選んでくれてありがとうございます。ぜひ東京の滞在を楽しんでください。
もし、部屋や東京についての質問や問題があったら、遠慮なくご連絡ください。
このガイドには東京での滞在を快適に過ごしてもらうために役立つ情報をのせました。
素晴らしい経験と素敵な思い出を!

Welcome to Tokyo.

Thank you for choosing my apartment. I hope you enjoy your stay in Tokyo.
If you have any problem and any questions about my home, or Tokyo.
Please contact me.
I provide this welcome guide to help you enjoy your stay here.
I hope you have a wonderful experience and neat memories!

緊急時の対応と連絡先

海外と比較すると日本は地震が多い国です。地震時の対応方法、避難先の案内や、体調不良時の病院案内、火災発生時の案内など、緊急時にホストがすぐに対応できないシーンを想定して対処法を記載しましょう。

もちろんホストの連絡先も記載も必須です。

民泊周辺の観光スポットやレストランなどの紹介

訪日外国人に日本の旅行を楽しんでもらうために、宿泊施設周辺のガイドを載せることもお勧めします。

近所の美味しいレストランや居酒屋などの紹介、銭湯や神社などの日本ならではの施設案内、和服・民芸品などの取り扱い店、そのほか観光スポットをまとめるだけでも十分です。

訪日外国人商品動向調査によると、最も満足した飲食(国籍別)は、韓国は「肉料理」(27.6%)、台湾は「ラーメン」(30.5%)、香港と中国は「魚料理」(それぞれ 22.7%、24.2%)、米国は「寿司」(27.0%)の割合が高いことがわかりました。このような調査データを参考に民泊周辺のガイドを作成することでより満足度の高い情報提供ができると思われます。

訪日外国人消費動向調査 引用元: 観光庁 「平成28年1月~3月期」訪日外国人消費動向調査

ハウスルールの項目

民泊によるトラブルを回避するために、地域住民への配慮、ゲストへの配慮を中心にどんなルールが必要なのかしっかり考え作成しましょう。例えば、深夜の出入りや深夜のバスルームの使用などによる生活音が気になる場合、門限や入浴可能時間などのルール作りが必要となります。

  • トイレ使用上の注意(トイレットペーパー以外流さない)
  • ゴミの捨て方(分別方法と捨てて良い場所)
  • 立ち入り禁止の場所の説明
  • ゲスト以外の入室禁止
  • 外出時の消灯
  • 戸締まり
  • 室内禁煙
  • 喫煙場所の案内とタバコの消し忘れ注意
  • 冷蔵庫の使用ルール
  • 土足禁止
  • 部屋での騒音注意
  • 洗濯物の干し方
  • 布団の敷き方
  • 消火器の使い方

民泊トラブルで最も発生したやすいのが、地域住民からの騒音に関する苦情です。部屋や建物の中では静かにするというルールは必須項目と言えます。

生活習慣の違いが顕著に現れるのは、ゴミの取り扱いです。日本で生活をしているとあまり意識しませんが、諸外国と比較すると、日本の分別方法はかなり細かいため、訪日外国人の方には不慣れな要素となっています。

その他に必要であれば、門限のルールや洗濯機の使用時間制限(生活音の苦情対策)なども検討が必要です。

ウエルカムガイド英文作成

ウエルカムガイドやハウスマニュアルは英文で作成する必要があります。初めて民泊を運営する方は、英文マニュアルの作成に頭を悩ますかもしれません。ここでは、民泊専門で英文マニュアル作成する企業をご紹介します。

お部屋サポートの ベストビーアンドビー

お部屋サポートの ベストビーアンドビー

ハウスマニュアル制作・写真撮影の料金案内: 1冊(現物、PDF)20,000円

ベストビーアンドビーサイト: http://www.bestbnb.jp/

空気不動産

空気不動産

基本料金:25000円(税別)/ レビュー割料金:20000円(税別)

空気不動産サイト: http://www.airbestate.com/

民泊代行株式会社

民泊代行社

マニュアル作成代行 / 40,000円/1部屋

民泊代行株式会社サイト: http://www.minpaku-daiko.com/

まとめ

もし、ハウスマニュアルを作成しないと、次のようなトラブルが発生する可能性があります。

  • シャワーを浴びたいのに水しか出ない!
  • ネットで観光スポットを検索したいのに、Wi-Fi接続ができない!
  • 暑くて(寒くて)寝苦しいのに、エアコンの操作方法がわからない!
  • 洗濯をしたいのに、機能が複雑、しかもボタンが日本語の表記で困っている!
  • トイレットペーパーが無くなった、予備はどこにあるの?!

ゲストから電話やメールで連絡が来た場合、すぐに対応できればいいのですが、深夜にトラブルが発生するとホストの対応も遅れる可能性が出てきます。

「おもてなしの心」を提供するために、ハウスマニュアルは必要不可欠です。